【袋麺派? カップ麺派?】インスタントラーメンを斬る!
わが国で生まれ、世界で親しまれている食品のひとつにインスタントラーメンがあります。
袋麺とカップ麺、2種類のインスタントラーメンにはそれぞれどんなメリットとデメリットがあるでしょうか。
インスタントラーメンの発祥にも触れつつ解説していきます。
インスタントラーメンの基礎知識
「お腹が空いた! 何か作るのもめんどくさい!」そんな時にうってつけなのがインスタントラーメン。
簡単にあったかいものでお腹を満たせるのが素晴らしいですよね。
ほとんどの方がご存知とは思いますが、インスタントラーメンとは一般的に水分のないカラカラになった麺を、熱湯をかけることや鍋で煮ることなどによりスープも含めて一度に調理することができる即席のラーメンのことを指します。
袋で包装されたものを「袋麺(即席めん)」、カップに入ったものを「カップ麺(即席カップめん)」と呼ぶわけですが、どちらも少ない手間と時間で調理ができるため、手の込んだ調理をする暇や気持ちの余裕がない場合などに重宝されます。
それでいて安価なものが多く、スーパーやコンビニへ足を運ぶと非常にたくさんの味のバリエーションが並んでおり、お手軽にちょっとしたグルメ気分を味わうことができます。
今や東アジアやアメリカ合衆国を中心に世界中で親しまれているインスタントラーメンですが実は日本生まれの食品で、誰が発明者かについては諸説あるものの、いずれにせよ昭和中期ごろにこの世に誕生しました(1958年8月に発売された「チキンラーメン」を世界初のインスタントラーメンとする説が一般的ではあります)。
20世紀前半以前にも乾物の麺は存在していたのですが、スープを別で準備する必要があったため調理に時間がかかるという問題があり、それを克服した点がインスタントラーメンの画期的なところのひとつでした。
技術的な面でインスタントラーメンのもっとも革新的であったところは麺を乾燥させる製法で、1963年(昭和38年)に前述のチキンラーメンの生みの親・安藤百福が発明した「瞬間油熱乾燥法」は、発明協会の発表する「戦後日本のイノベーション100選」においてトップ10に選ばれています。
そののち1969年(昭和44年)には麺を油で揚げない「熱風乾燥法(ノンフライ製法)」を用いたインスタントラーメンが登場し、より本物のラーメンの食感に近いということや健康志向の高まりなどから現在ではこちらの製法が採用される商品も多くなっています。
もちろん麺の製法だけではなくスープも粉末のものや液体のものなど様々な新しい製法が開発され、袋麺・カップ麺問わずインスタントラーメンは日々進化を続けています。
袋麺のメリット・デメリット
ここからは袋麺とカップ麺を比較して、それぞれのメリットとデメリットを見ていくことにしましょう。
インスタントラーメンの歴史上、まず初めに登場したのは袋麺でした。
袋麺のメリット
①単価が安い。
②かさばらない。
③調理後に出るゴミが少ない。
④好きな具材を追加するなど自在にアレンジができる。
袋麺の特徴として、カップ麺に比べて包装がとても簡素であるということが挙げられます。
かつ、基本的に5食1パックでまとめて売られているという理由もあって、1食ぶんあたりの単価の相場はカップ麺よりも安くなることが多いです。
包装がシンプルなのでかさばらず、台所にストックしておいたりアウトドアの荷造りに入れたりしてもジャマになりません。
また、調理後に出るゴミが外袋やスープの袋くらいのものなのでエコでもあります。
そして何といっても袋麺の特筆すべき点はそのアレンジのしやすさです。
調理のプロセスでお好みの肉や野菜を追加したり、調理の仕方自体をひと工夫してみたりすることでバリエーションをもたせ、手軽に食べる楽しみを広げることができます。
基本の作り方はシンプルでありながら、場合によっては少し凝ったメニューに仕立てることができるのが大きなメリットですね。
袋麺のデメリット
①カップ麺に比べて調理や片づけが手間である。
②付属のかやくが少ない(入っていない)。
③パック販売が基本のため食べ飽きやすい。
手軽に調理できる袋麺ではありますが、カップ麺と違って作るのにはどうしても鍋が必要になりますし、「お湯を入れるだけ」というほど単純な作り方でもありません。
食べるための食器も用意しなければなりませんし、必然的に洗い物の手間も発生することになります。
なおかつ、袋麺に付属しているかやくの類は少しだけであるか、そもそも入っていない商品が大半です。
だからこそアレンジしがいがあるとも言えるのですが、具材にこだわると結局調理の手間はそれだけ増えることになり、コストがかかるので安価という前提も崩れてしまいます。
また、袋麺はパック販売が基本なので安価さと裏腹に同じ味のものを何食ぶんもまとめて買うことになります。
アレンジの余地があるとはいえベースの味は変わらないので、一度味に飽きてしまうと消費するのが大変になるというデメリットがあります。
カップ麺のメリット・デメリット
お次はカップ麺のメリットとデメリットを見ていきましょう。
カップ麺が正式に商品化されたのは、袋麺が登場してから10年ほど経ってのことでした。
カップ麺のメリット
①お湯さえあれば作ることができる。
②後片づけの手間がかからない。
③商品のバリエーションが多種多様。
カップ麺の最大の特徴はやはりそのカップです。
販売時のパッケージになっているそのカップそのものでラーメンを作ることができ、また食べる時の器にもなるというのが登場時の革命的なポイントであり今も愛される大きな理由といえます。
基本的にお湯を注ぐだけで作ることができ、他に鍋や食器を必要とすることもありません。
簡単に作って食べられて簡単にゴミとして捨てられ、洗い物の手間もゼロで済みます。
このシンプルさゆえに災害時など緊急の時の非常食としても活躍してくれます。
袋麺も多くのメーカーからたくさんの種類が店頭に並んでいますが、カップ麺はそれ以上に様々な味のバリエーションや手の込んだかやくなど趣向を凝らした商品が日々発売されています。
数ある商品のなかから自分の好みのものを見つけていくのも楽しいですね。
カップ麺のデメリット
①単価が高い。
②かさばりやすい。
③袋麺よりもゴミが出る。
カップ麺におけるデメリットも、やはりカップに関するものになります。
きわめて簡素なパッケージの袋麺に比べるとカップ麺のカップは良くも悪くも存在感があり、パッケージにコストも掛かりますのでその分商品としての単価はどうしても高くなります。
またたくさん買って置いておく際にはカップの形状の都合上、袋麺よりもかさばってしまい場所を取ることになりますし、食べ終わって捨てる場合にもカップのぶんだけゴミが増えることになってしまいます。
非常に画期的な発明であり数多くのメリットをもたらしてくれるカップですが、そのぶんのデメリットもあるわけですね。
まとめ~近年のインスタントラーメン事情~
いかがでしたでしょうか。
今回は私たちの生活に親しみ深いインスタントラーメンについて、とくに袋麺とカップ麺の比較という視点から見ていきました。
日本におけるインスタントラーメンの市場は今もなお緩やかながら拡大傾向にあると言います。
その一方で近年、カップ麺に比べて袋麺の売り上げが落ち込んできているという話もあります。
原因としては既にデメリットとして挙げた袋麺の調理の手間やパック販売という方式が、とくに若い人たちに敬遠されがちになっているという背景があるようです。
しかし、今回見てきたように袋麺にもカップ麺にはないメリットがあり、カップ麺が持つデメリットもあります。
商品のバリエーションを増やしたりアレンジレシピを公開したり、パック販売を改めてみたり……商品開発や広報、売り方を工夫し袋麺のデメリットを補う試みも各メーカーで活発に行われています。
安価でアレンジ豊富な袋麺と、手軽で種類豊富なカップ麺。
どちらの魅力もその時その時でお腹いっぱい楽しめるというのが、最も理想的なインスタントラーメンの味わい方だと言えるのではないでしょうか。
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