天理市広報【町から町へVol.1644】天理大学×賃貸のマサキが特集されました。
学生の活力~「学生目線」と「感覚」で~
産・学連携のひとつのカタチ
画像:天理市広報「町から町へVol.1644」2019年4月より引用
学生たちの自由な発想を活用した新たな取組が行われています。天理大学が行っているインターシップでは、企業と学生達が連携して、いままでにないものを創りあげています。そのひとつが賃貸ワンルームの「リノベーション」です。
天理大学と賃貸のマサキの取り組みについて
県内を拠点に賃貸仲介業を展開する「賃貸のマサキ(正木商事株式会社)」と天理大学・生涯教育専攻の学生6人が連携し、「学生が住みたいワンルーム」を企画、ワンルームをリノベーション(改修、再生すること)する活動が2017年度から始まりました。
このような取組を「課題解決型インターンシップ」といい、その特徴として「課題を自らの発想や行動で解決させていく」ことが挙げられ、時間もかかることから、天理大学でも初めての取組です。
学生達は3チームに分かれ、日常の中での必需品、あれば便利なものなど、生活全般にわたって見直し、検討を重ね、コンセプトを決めていきました。
学生の日下宗大さんは、「クラブ活動で疲れて帰ったあと、ゆっくり部屋で休みたい」という経験をもとにしたコンセプトを提案。女子メンバーからは、「機能的な収納スぺ―スがほしい」との意見が挙がり、さまざまな視点から検討しました。その結果、「心を整える部屋」をコンセプトに、¨きれいで落ち着いた部屋¨を作りあげました。
2年目「幸せが舞い込む部屋」
2年目は、「幸せが舞い込む部屋」をコンセプトにリノベーションが行われました。細部を決めていくにあたり、学生の藤井昴大さんは、「メンバーで『幸せ』について話合い、男女に関係なく誰からも喜ばれることが『幸せ』である」という結論に至ったと話します。
それをもとに、チームごとでプレゼンテーションを重ねながら細部まで決めていきました。
学生達はコンセプトを決めるだけに留まらず、実際に部屋のリノベーション作業にも携わりました。企画したイメージから使用する棚やクロスなどの提案、そして、棚の取付けやクロス貼りなどの作業にも加わり、リノベーションに関わるすべての工程に参加しました。
リノベーションされた部屋は、家主からも好評で、相場より高めに設定した家賃にも関わらず、契約が早くに決まっています。
学生の藤尾玲雄さんは、「リノベーションを終えた時より、借り手が決まった時の方が感慨深かった。その時、初めてすべてが完成したと実感しました」といい、藤井昴大さんは、「メンバーの考えを共有できたことが良かった」と振り返ります。
活動を支えた生涯教育専攻の谷口直子講師は、「学生達は予算内で出来ることと出来ないことを学ぶなど、社会の厳しさを知りました」、「2年度にわたり学生達が、同じような感想を持ったことに興味を覚える」と話します。
最後に
学生達と共にリノベーションに関わった「賃貸のマサキ」の畑山士郎専務は、「自ら育てていきたいと思う学生もおり、これからも継続していきたい」と話しています。
天理市広報「町から町へVol.1644」2019年4月より引用